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【基礎知識】神社の社号・社格

■神宮(じんぐう)
基本的には、ただ「神宮」と言えば、「伊勢神宮」のことを指す。『日本書紀』では「伊勢神宮」と「石上神宮」だけが「神宮」と称している。その後、平安時代に整理された官社一覧表『延喜式神名帳(延喜式)』においては、「伊勢神宮内宮(外宮は「度会宮」)」「鹿島神宮」「香取神宮」の3社のみが「神宮」と記載され、それは江戸時代までつづく。明治時代になると、全国の神社は再定義され、天皇・皇室にゆかりの深いいくつかの神社に「神宮」の名が与えられるようになる。

■大神宮(だいじんぐう)/皇大神宮(こうたいじんぐう)
伊勢神宮の「天照大神」を分霊した神社が名乗り、「神宮」とは区別されている。

■大社(たいしゃ)
その名の通り、規模や社格の大きい神社に与えられた社号である。「大社(おおやしろ)」と呼ぶ場合は、「出雲大社」のことを指す。『延喜式』では「小槻大社」「杵築大社(出雲大社)」「難波大社(生國魂神社)」の3社だけが記されている。明治時代以降は多くの神社が改称し、全国にたくさんの「大社」が誕生した。

■二十二社(にじゅうにしゃ)
平安時代から室町時代にかけて、天変地異や戦争など国家の重大事に祈祷する神社として、朝廷より格別の崇敬を受けた22の神社が存在した。近所のほうが参拝などに都合がよかったからか、主に都に近い機内に集中している。

■一宮(いちのみや)と総社(そうしゃ)
かつての律令国家において、その国で最も有力な神社を「一宮」とし、以下を「二宮」「三宮」とした。赴任した国司はまず、一宮から順にお参りするのが習わしである。しかし、有力神社が遠くにあると、参拝が非常に大変ということで、その国の有力神社を一箇所に集めたのが「総社」と呼ばれている。

■式内社(しきないしゃ)
『延喜式』に記載されている神社のこと。これは、古来より朝廷から認められていた官社だった証であり、社格の高さを表している。

■氏神(うじがみ)/産土神(うぶすながみ)/鎮守(ちんじゅ)
氏神は元々その一族の祖先神のことだったが、平安時代以降は血縁関係に限定せず、同じ集落に住む者の守護神を意味するようになった。ちなみに氏族(豪族)と共に生活する者たちを「氏子(うじこ)」と呼ぶ。一方、産土神は、「生まれた土地の神」のことである。古来、生まれた土地の神様は一生その人間を守ってくれると信じられていた。また、鎮守とは「その土地の守護神」のことで、氏神・産土神・鎮守は、性格が似ていることから、やがて同じ意味で使われることが多くなる。


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